二十七星宿法という占察法は「宿曜経」を元にしています。生年月日を拠り所とします。
 生まれた日に相当する星宿と曜日、その星宿の所属する宮などで以てその人の資質や物事の成り行きを占うのです。
 星宿は二十七種類、曜は七つ(いわゆる七曜です)、宮は十二種あります。
 二十七星宿・七曜・十二宮の組み合わせで以て判断をするのです。
 特に七曜の動きが重要な鍵となるのです。日月火水木金土の七曜はそれぞれが天空を独特の運行をするのです。これを巡行といいます。前に進んだり、留まったり、後退したりといったことをしながら天空を巡行するのです。厄介なことに七曜はそれぞれが全く別々の巡行をするのです。ですから七曜毎にその七曜の位置を計算しなくてはなりません。そうして得られた位置を基にして二十七星宿や十二宮の吉凶の時期を判断するのです。七曜の巡行を知らずして運否吉凶を知ることはできないのです。
 
 宿曜経に説く占法は十八種類あります。それぞれの人に共通する占法もあれば、各個人専用の占法もあります。
 各人に共通する占法は、二十七宿の直日(「ちにち」と読みます)の吉凶、七曜の直日、三科の直日、擇日法、擇時法、十五科擇日法、七曜面衝法、太白巡行法、行動禁閇(きんぺい)法、五月五日の直曜、裁衣日の十一種類です。日や時の吉凶を占い、方位の吉凶を占い、社会的な現象を占い、行為の吉凶を占います。
 各個人専用の占法は、二十七星宿法、十二宮生属法、三九法、対人法、七曜の凌犯逼守(りょうはんひっしゅ)、七曜の生属法、六害宿法の七種類です。
 これらの占法は単独で用いられることは殆どありません。占事を定めて複数の占法を撰用し組み合わせながら占察をするのです。
 
 また、宿曜経は、日に二倍の力有り、宿に四倍の力有り、曜に八倍の力有り、好時の力は万倍なりと説いています。つまり七曜の用い方が重要になるのです。七曜の廻る位置が分からなければ宿曜経に説くところの占法はそれほど重要な意味を持たなくなってしまう虞もあるのです。ただ単に毎日のように循環している七曜とは全く別物の七曜が存在するのです。そして、この七曜の巡行こそが運否吉凶を別けているといっても過言ではないのです。
 
紫星会
二十七星宿法